
富士山を車で観光するなら、五合目だけを目的地にするより、湖畔の展望地や湧水の里をつないで巡ると、運転と散策のバランスを取りやすくなります。初めてなら、河口湖を起点に大石公園・忍野八海・山中湖の長池親水公園を回るルートがおすすめです。
この定番ルートは、観光と食事を含めて6〜8時間程度の枠を取ると計画しやすいでしょう。所要時間は出発地、曜日、天候、駐車場の混雑で変わるため、下の時間は固定のコースタイムではなく、予定を組むための目安として見てください。
先に結論:湖畔の絶景を重視するなら河口湖・忍野・山中湖、森と湖の静かな景色を重視するなら西湖・精進湖・本栖湖、標高の高い景色を見たいなら五合目を選びます。五合目への道路は季節のマイカー規制や天候による通行変更があるため、観光ルートとは分けて確認するのが安全です。
富士山を車で巡るなら河口湖起点の東側ルートが定番
車で富士山周辺を回るときは、最初に「湖畔を中心にするか」「五合目まで上るか」を決めます。すべてを一日に入れると、運転時間、駐車場探し、散策時間が足りなくなりやすいからです。
初めての観光では、河口湖周辺を起点にして東へ進み、忍野八海を経て山中湖へ向かう流れが組みやすくなります。河口湖は宿泊施設や観光施設が集まり、山中湖は湖越しの富士山を見られる公共眺望ポイントがあるため、立ち寄り先の役割を分けやすいルートです。
おすすめルート3選を比較
| ルート | 主な立ち寄り先 | 向いている人 | 時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 東側の定番 | 河口湖・大石公園・忍野八海・山中湖 | 初めて、湖越しの富士山を見たい人 | 観光込みで6〜8時間程度 |
| 西側の自然 | 西湖・西湖いやしの里根場・精進湖・本栖湖 | 森林、湖、静かな景色を楽しみたい人 | 半日〜1日 |
| 五合目ドライブ | 富士スバルラインまたは静岡県側の五合目 | 標高の高い景色や山岳道路を楽しみたい人 | 移動と散策で半日枠 |
東側の定番と五合目を同日に組み合わせることもできますが、夏季のシャトルバス待ちや帰りの渋滞まで考えると、湖畔の立ち寄り先は1〜2か所に絞るほうが無理のない計画になります。
定番ルートの回り方|大石公園・忍野八海・長池親水公園
ここでは、河口湖周辺を出発地点にした東側のモデルを紹介します。各施設の滞在時間は、写真撮影や食事を含めるかどうかで変わるため、出発前に削る候補を決めておきましょう。
1. 大石公園|河口湖越しの景色を最初に見る
最初の立ち寄りには、河口湖の北岸にある大石公園が向いています。湖と富士山を眺めながら散策でき、季節の花や周辺施設も組み合わせやすいスポットです。富士河口湖町の大石公園案内には所在地や駐車場の案内があります。
駐車場が空いていても、湖畔の道路上で写真を撮るために停車するのは避けてください。景色を見たい場所ほど歩行者が集まりやすいため、車を指定場所に置いてから園内を歩くのが基本です。
2. 忍野八海|駐車してから歩いて巡る
大石公園の次は忍野八海へ向かい、湧水池と周辺の景観を歩いて見学します。忍野村の案内によると、忍野八海周辺には村営の駐車場がなく、民営の駐車場を利用します。忍野村の駐車場案内を確認し、現地では駐車場から徒歩で散策してください。
連休や週末は、中心部に近い駐車場へ向かう車で混雑しやすくなります。細い道で空きを探し続けるより、少し離れた駐車場を選び、歩く時間を最初から予定に入れるほうが安心です。私有地や店舗利用者向けの区画には、案内を確認せず駐車しないようにします。
3. 長池親水公園|山中湖の北岸で眺望を締めくくる
最後は山中湖の北岸にある長池親水公園です。山梨県の観光案内では、周囲に遮るものが少ない富士山のビュースポットとして紹介され、普通車80台の駐車場が掲載されています。詳しくは山梨県観光ネットの長池親水公園案内で確認できます。
湖畔からの眺めは天候と雲に左右されます。富士山が見えない場合も、無理に長居して次の予定を圧迫せず、道路状況や帰りの時刻を優先しましょう。
新倉山浅間公園を足す場合は滞在時間を別に取る
富士山・五重塔・桜の構図で知られる新倉山浅間公園を加える場合は、東側ルートの最初または最後に組み込みます。展望地点までは駐車場から歩く必要があり、公園前まで車で乗り付ける場所ではありません。富士吉田市観光ガイドの施設案内で、駐車場や季節の交通規制を確認してください。
特に桜の時期は混雑が大きくなりやすいため、ここを追加するなら大石公園か長池親水公園のどちらかを省くなど、立ち寄り先を調整します。
自然を優先する西側ルート|西湖・精進湖・本栖湖
人の多い定番スポットより、森と湖の景色をゆっくり楽しみたい場合は、西湖から精進湖、本栖湖へ進む西側ルートが候補です。環境省の富士箱根伊豆国立公園の見どころガイドでも、富士山エリアの湖や青木ヶ原樹海が紹介されています。
西湖いやしの里根場を入れる
西湖いやしの里根場は、茅葺き家屋が並ぶ施設で、湖と森林だけではない文化的な景観を加えられます。公式サイトに掲載されている営業時間は9時〜17時、最終入場は16時30分です。ただし、休館日や臨時変更があるため、訪問前に西湖いやしの里根場の公式案内を確認してください。
精進湖・本栖湖は立ち寄り先を絞る
精進湖と本栖湖は、湖畔の眺望を中心に短時間の立ち寄りを組みやすい場所です。本栖湖は、環境省が千円札の裏面に描かれた逆さ富士の撮影地として紹介しています。展望を狙って路肩に停車するのではなく、案内のある駐車場や駐車可能な場所を利用してください。
西側の湖をすべて回り、施設見学や食事も入れると一日がかりになりやすくなります。半日なら西湖周辺と精進湖、または本栖湖を中心にするなど、湖を2か所程度に絞ると次の移動に余裕が残ります。
五合目まで車で行くルートの選び方とマイカー規制
富士山の山頂まで車で行くことはできません。車で向かえるのは、富士山の山腹にある五合目など、各登山口へ続く道路の終点までです。五合目から上を歩く場合は登山の準備と規制確認が別に必要になります。
富士スバルライン|河口湖側から五合目へ向かう
富士スバルラインは、河口湖側から富士山五合目へ向かう有料の山岳道路です。山梨県道路公社の概要では、全長は約29.5km、五合目の標高は2,305m、料金所から五合目までは約40分の目安とされています。料金所から先の走行時間であり、河口湖周辺からの移動、駐車、天候による通行変更は別に見込んでください。
2026年は、富士スバルラインのマイカー規制が7月3日18時から9月10日18時まで実施されています。規制期間中は一般車で五合目へ上れないため、富士山パーキングなどの乗り換え駐車場から有料シャトルバス等を利用します。富士急バスのマイカー規制案内で、規制日、乗り場、時刻、混雑予測を確認してください。
規制期間やバス時刻は年度によって変わります。9月11日以降に訪れる場合も、規制が終わったから必ず五合目まで走れるとは限らないため、山梨県道路公社の営業状況を出発前に確認します。
静岡県側|富士宮口・須走口へ向かう場合
静岡県側にも富士宮口、須走口、御殿場口へ向かう道路があります。2026年のマイカー規制は、富士宮口の富士山スカイラインが7月10日9時から9月10日18時まで、須走口のふじあざみラインが7月1日9時から9月10日18時までです。
規制中は、富士宮口なら水ヶ塚駐車場、須走口なら乗り換え駐車場へ車を置き、シャトルバスやタクシーへ乗り換えます。静岡県の富士山マイカー規制案内には、規制期間、乗換駐車場、料金、通行できる車両が掲載されています。
五合目ドライブと湖畔観光を同日に組み合わせる場合は、規制期間中の待ち時間を含めて考えます。五合目を主目的にする日は湖畔を1か所程度にし、湖を主目的にする日は五合目を別日に回すほうが予定を崩しにくいでしょう。
所要時間の目安と日帰りモデルプラン
東側の定番ルートは、河口湖周辺を出発・帰着地点とし、観光込みで6〜8時間程度の枠を取ると組みやすくなります。次の例は、時刻を決めるときの考え方です。高速道路から河口湖周辺までのアクセス時間は、出発地と渋滞状況に応じて別に足してください。
| 時間帯 | 計画 | 調整ポイント |
|---|---|---|
| 早朝〜午前 | 河口湖周辺から大石公園へ | 眺望を見たら長居せず、次の駐車場への移動時間を確保 |
| 午前後半 | 忍野八海で駐車・散策・食事 | 駐車場から歩く時間と混雑による待ち時間を加える |
| 午後 | 長池親水公園、または追加の眺望スポットへ | 雲や疲れがある場合は立ち寄りを減らして帰路を優先 |
| 夕方 | 河口湖周辺へ戻る | 高速道路の渋滞や食事の時間を残す |
計画上は、車での移動に2〜3時間程度、各スポットの散策に30〜60分、食事に1時間、駐車場探しや渋滞に1時間以上の余白を置くと安心です。これは道路管理者が示す公式コースタイムではなく、立ち寄り型の旅行計画としての目安です。
五合目から登山も組み合わせる場合は、観光ドライブの予定とは別に、登山口までのバス、歩行時間、下山時刻を確認してください。計画の考え方は富士山の日帰り登山の計画でも整理しています。
駐車場・運転・季節ごとの注意点
駐車場は「近さ」より利用条件を優先する
- 大石公園:町の案内にある公園駐車場を利用し、湖畔の道路上で停車しない。
- 忍野八海:村営駐車場はなく、周辺の民営駐車場を利用する。料金や営業時間は駐車場ごとに確認する。
- 長池親水公園:公園の駐車場が掲載されているが、眺望期や休日は満車を想定して早めに動く。
- 新倉山浅間公園:駐車場から展望地点まで歩くため、階段や滞在時間を計画に含める。
施設の駐車場が満車でも、近隣の店舗や住宅の敷地へ無断で入らないでください。空きを探して細い生活道路を何度も往復するより、公式案内に従って少し離れた場所から歩くほうが、地域にも旅行者にも安全です。
山道では景色より安全確認を優先する
- 景色が見えても、路肩や交差点付近で急に停車・駐車しない。
- 歩行者、自転車、観光バスとのすれ違いに備え、速度を落として走る。
- 霧や雨で視界が悪いときは、無理に展望地へ向かわず、安全な場所で状況を確認する。
- 燃料や充電残量、飲み物、現金などを山道へ入る前に確認する。
- カーナビが示す近道が、狭い生活道路や車両進入に適さない道でないか、標識と現地案内で確認する。
季節ごとに道路と施設の条件を確認する
夏は富士五湖周辺や五合目への利用者が増え、駐車場待ちやシャトルバス待ちが発生しやすくなります。秋は紅葉の名所、春は桜の名所に人が集中するため、人気スポットを多く詰め込みすぎないことが大切です。
冬は積雪や路面凍結があり、山岳道路の営業区間が変わる可能性があります。冬用タイヤやチェーンを準備していても、道路状況が悪いときは訪問を延期してください。静岡県側へ向かう場合は、富士山登山道周辺の道路情報で通行可能区間や規制を確認します。
よくある質問とまとめ
富士山頂まで車で行けますか?
車で行けるのは五合目などの道路終点までで、山頂へは歩いて向かいます。五合目から登山をする予定がなければ、湖畔ルートに集中したほうが運転と観光の時間を確保しやすくなります。
富士山周辺は一日で全部回れますか?
富士五湖、五合目、複数の施設をすべて一日で回るのはおすすめしません。東側の定番を中心にするか、西側の自然ルートを中心にするかを選び、追加するスポットは1〜2か所に絞ると、渋滞や天候の変化にも対応しやすくなります。
車で五合目へ行くときに何を確認すればよいですか?
訪問する側の道路、マイカー規制期間、乗換駐車場、シャトルバスの時刻、天候による通行変更を確認します。規制の日付や料金は年度によって変わるため、検索結果だけで判断せず、富士スバルラインや各県の公式情報を出発直前に見直してください。
富士山を車で巡るおすすめルートは、目的に合わせて選ぶと計画がまとまります。初めてなら河口湖・大石公園・忍野八海・山中湖、自然を重視するなら西湖・精進湖・本栖湖、標高の高い景色なら五合目が候補です。駐車場と道路規制を先に確認し、移動時間と帰路の余白を残して、景色を安全に楽しめる行程にしましょう。


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