
結論:モンベルのピッケルにリーシュを付けるときは、ピッケルのヘッド付近にあるカラビナホールへ、リーシュ側の指定された接続部を取り付けます。リスト用は手首に、2WAYタイプのショルダー用は付属のショルダーループを本体に接続してたすき掛けにします。
リーシュはピッケルの落下や紛失を防ぐための流れ止めです。ビレイや墜落を止める器具ではないため、装着前に製品の品番と取扱説明書を確認し、初めて使う場合は雪上に出る前に安全な場所で動きを確かめてください。
ピッケルのリーシュはカラビナホールに付ける
ピッケルには、リーシュや確保用の器具を取り付けるためのカラビナホールがあります。モンベル公式のピッケル解説でも、カラビナホールは流れ止めリーシュを付ける場所として案内されています。リーシュをシャフト、ピック、ブレード、スピッツェ、またはザックのピッケルホルダーに代わりに付けるものではありません。
- ピッケルを鋭利な部分が人や衣類に向かない安定した場所へ置く
- ヘッド付近にある、メーカーが指定したカラビナホールを確認する
- リーシュ側の接続金具やループをカラビナホールへ取り付ける
- 接続部が閉じていること、リーシュがねじれていないことを確認する
ピッケルの形状やリーシュの部品構成は製品によって異なります。穴に通しにくい、接続部が閉じない、取り付けるとピックやブレードに干渉するという場合は、力をかけたり部品を加工したりせず、付属説明書を見直してください。
取り付け位置の名称を詳しく確認するなら、モンベル公式「ピッケルの基礎知識と選び方」が参考になります。
モンベルのリーシュを付ける前に確認する部位と向き
リーシュを付ける作業は簡単に見えても、ピッケルの鋭い部分と接続部を同時に扱います。次の順で点検してから取り付けると、異常を見落としにくくなります。
| 確認箇所 | 見るポイント |
|---|---|
| ピッケル本体 | ピックやブレードのひび・変形、ヘッドやスピッツェの接合部のゆるみがないか |
| リーシュ本体 | コードやテープの切れ、毛羽立ち、縫製のほつれ、伸縮部の異常がないか |
| 接続部 | 品番に合った純正部品か、ゲートや閉じ具が最後まで閉じるか、ねじれがないか |
| 作業環境 | 手袋や衣類がピック・ブレードに触れず、周囲に人がいないか |
モンベルのピッケル取扱説明書では、使用前にひびや変形、接合部のゆるみを確認し、異常がある場合は使用しないよう案内している製品があります。リーシュだけを点検して本体の状態を確認しない、という順番にならないよう注意しましょう。
リスト用の付け方|手首に装着する手順
手首に通すリスト用は、ピッケルを握った手からリーシュが外れないようにする基本的な使い方です。モンベルのハンドリーシュや2WAYリーシュを使う場合も、手元の説明書に書かれたループや調整部の向きを優先してください。
- 先にピッケル側を接続する:リーシュの接続部をカラビナホールに取り付け、閉鎖状態を確認する
- 手首ループに手を通す:基本は手袋の上から手首に通し、指や手のひらだけに引っ掛けない
- 握りやすさを調整する:手首を締め付けず、ピッケルを握り直したり腕を伸ばしたりできる長さにする
- 余りを確認する:リーシュがピックやブレードに絡まず、歩行中に足元へ大きく垂れ下がらない状態にする
調整は、実際に使う手袋を着けた状態で行います。短すぎると手首を引かれ、長すぎるとリーシュが装備に引っ掛かりやすくなります。平地でピッケルを握る、下げる、腕を伸ばす動作をゆっくり繰り返し、手首や衣類に無理な力がかからないことを確認してください。
2WAYのショルダー用|肩掛けにする手順
モンベルの2ウェイピッケルリーシュは、ハンドリーシュに付属のショルダーループを取り付けることで、リスト用とショルダー用の2通りで使える仕様です。肩掛けに切り替えるときも、ピッケル側の取り付け位置はカラビナホールを基本にします。
- 付属部品を照合する:本体のハンドリーシュとショルダーループが、対象品番の組み合わせか確認する
- 指定箇所で連結する:説明書の図に合わせて、ショルダーループ側を本体の接続部へ取り付ける
- たすき掛けにする:ループを首に掛けず、肩から胴体へ斜めに通す
- 動作範囲を確認する:ピッケルを持つ手を左右に替えたり、腕を伸ばしたりして、リーシュが首・ザック・胸ベルトに絡まないか確認する
ショルダー方式は、歩行中に山側の手へ持ち替える場面などで扱いやすい一方、たすき掛けにしただけで安全性が決まるわけではありません。肩や首に食い込む、腕を伸ばすと引っ張られる、ザックのストラップに絡むといった状態なら、そのまま使わずに長さと接続を見直します。
モンベル公式の商品ページでは、ショルダーループの追加でショルダータイプにできることや、使用しないときに掛けられるホルダーループが案内されています。細部はモデルで異なるため、公式商品ページと手元の取扱説明書を照合してください。
装着後に確認する5項目
取り付けが終わったら、出発前に次の5項目を確認します。確認は雪上で急いで行わず、平坦で安全な場所で実施してください。
- 取り付け位置:接続部がピッケルの指定されたカラビナホールに付いている
- 閉鎖状態:カラビナやバックルなどの接続部が最後まで閉じ、外れそうな向きになっていない
- ねじれと引っ掛かり:リーシュがねじれておらず、ピック、ブレード、スピッツェ、ザックに絡まない
- 体への負担:手首・肩・首を締め付けず、腕を伸ばしてもリーシュに引かれない
- 本体とリーシュの状態:摩耗、切れ、ほつれ、ひび、変形、ゆるみなどの異常がない
最後に、ピッケルを持ったまま体の向きを変え、左右の手へ持ち替える動作も確認します。動作の途中でリーシュが張る、衣類に引っ掛かる、手首からずれる場合は、調整をやり直すか使用を中止してください。
付け方を間違えやすいケースと注意点
ザックのピッケルホルダーにリーシュを付ける
ザックのホルダーは、ピッケルを背面へ携行するときに使う別の機能です。リーシュはピッケル本体のカラビナホールへ取り付け、ザックへの固定はザック側の説明書どおりに行います。二つの取り付け場所を混同しないでください。
ピックカバーやブレードカバーを接続部の代わりにする
カバーは鋭利な部分を保護するための部品で、リーシュの取り付け強度を担う接続部とは役割が違います。カバーに無理にコードを通したり、カバーだけを頼りにピッケルを保持したりしないようにします。移動時や保管時はカバーを付け、使用時は製品の指示に従って外します。
ショルダーループを首に掛ける
ショルダー用は首掛けではなく、肩から胴体へたすき掛けにします。首に巻き付く可能性がある掛け方や、余ったテープが体の前で輪になる状態は避けてください。ザックのショルダーハーネスやチェストベルトとの干渉も、装着した状態で確認します。
リーシュに体重を預ける
モンベルの2WAYピッケルリーシュの取扱説明書では、リーシュを使ってビレイを取ることや、ショルダーループをギアラックとして使うことを用途外として禁じています。リーシュを自己確保、支点、荷物の固定、墜落停止の代わりに使わないでください。クライミングや確保が必要な場面は、目的に合った器具と技術をガイドや講習で確認します。
モンベル製品のモデル違いは公式説明書を優先する
モンベルには、手首に装着するシンプルなハンドリーシュと、ショルダーループを追加できる2WAYタイプがあります。商品名が似ていても、接続部、調整方法、対応するピッケルの形状が同じとは限りません。購入時期によって品番や表記が変わることもあるため、検索結果の写真だけで取り付け方を判断しないことが大切です。
確認する順番は、次のとおりです。
- リーシュ本体に記載された品番や商品名を確認する
- モンベル公式の商品ページで部品構成と用途を確認する
- 同梱の取扱説明書で、ピッケル側の取り付け位置と接続方法を確認する
- 自分のピッケルのカラビナホールに無理なく接続でき、閉鎖状態を確認できるか試す
説明書が手元にない場合は、モンベル公式の2WAYピッケルリーシュ取扱説明書や、公式の取扱説明書検索を確認してください。対象品番と一致しない説明書を流用したり、合わない金具やキーリングで代用したりするのは避けましょう。
リーシュの使い方だけでなく、雪山での装備全体や技術を整理したい場合は、アルパイン登山の意味と始め方も参考になります。
まとめ
モンベルのピッケルにリーシュを付ける手順は、次の流れで覚えると迷いにくくなります。
- ピッケルヘッド付近のカラビナホールを確認する
- リーシュ側の指定接続部を取り付け、閉鎖状態とねじれを確認する
- リスト用は手首に、2WAYのショルダー用は付属ループを接続してたすき掛けにする
- 動きやすさ、引っ掛かり、摩耗、ピッケル本体の異常を確認する
- リーシュをビレイや墜落停止に使わず、製品の公式説明書と現地の指示を優先する
リーシュは付ければ終わりではなく、手袋やザックを含めた装備との干渉まで確認して初めて使える状態になります。少しでも接続方法や部品の組み合わせに不安がある場合は、雪上で試行錯誤せず、モンベルの公式説明書や販売店、経験のあるガイドへ確認してください。


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